未来への懸け橋としての教頭会を目指して

新潟県小中学校教頭会 会長 浅山  景
(妙高市立斐太北小学校)

 

 本年5月、当会の理事会にて選出、代議員にて承認され、新潟県小中学校教頭会の令和7年度の会長となりました浅山 景です。浅学菲才の身ではありますが、一生懸命に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。  

 今年度の当会は「夢や希望に向かい、他者とともに自ら未来を拓く子どもをはぐくむ学校づくり」を基本方針として掲げています。会員一人一人が主体的に活動に取り組み、郡市教頭会と連携し、教頭としての資質・指導力の向上を図ります。そして、本県小中学校教育の発展に寄与することを目指していきます。当会の活動へのご理解と主体的な取組を重ねてお願いいたします。  

 さて、本年は昭和100年となります。昭和、平成、令和と時代を経た今日までの100年間、我が国の教育では大きな変革がありました。1947年、戦後の教育改革として6・3・3・4制の導入。2002年、完全学校週5日制の実施と児童生徒の自主性や創造性を重視したゆとり教育が導入されました。

 そして現在、我が国は人口減少、地方の過疎化、環境問題、資源の枯渇など様々な問題を抱え、AI技術の進化やグローバル化の進展などにより、今後20年後の未来社会は予測不可能であると言われています。仮にどのような未来社会であっても、たくましく、しなやかに生き抜き、他者と協働して持続可能な社会の創造する人材の育成を目指し、2021年に令和の日本型学校教育がスタートしました。

 令和の日本型学校教育の実現のためにはいくつかの障壁があります。例えば、職員間、学校と保護者、地域社会との連携が不十分な場合、教育改革の理解や協力が得られないことも想定されます。また、教員の負担増加が挙げられます。個別最適な学びや協働的な学びを実現するには、教員の指導方法の変革が必要となり、時間と労力がかかります。

 これらの障壁を乗り越えて、令和の日本型学校教育を実現するために、教頭職の果たすべき役割として以下のことが求められています。

 1 学校経営の補佐とビジョンの共有

    校長の示す教育方針を教職員と共有する。

 2 教職員の指導・支援

    研修の場を提供し、教職員として必要な資質・指導力を主体的に向上させる支援をする。

 3 個別最適な学びと協働的な学びの推進

    児童生徒一人一人の学びを最大限に引き出すための環境を整えたり、ICTを利活用した教育を推進したりする。

 4 保護者・地域との連携強化

    保護者や地域、学校運営協議会と積極的に関わり、学校の教育活動への理解と協力を得る。

 5 働き方改革と業務効率

    教職員の業務負担の軽減を図り、教職員が児童生徒と向き合ったり教材研究を行ったりする時間を確保する。

 このように教頭職は、学校運営の中心的な役割を担いながら、教職員や児童生徒の学びを支える存在です。一人一人の教頭がやりがいと自信をもって職責を全うすることが、昭和100年を中継点とした未来社会への懸け橋となると考えています。全会員659名の知恵と行動力を集結し、未来社会への懸け橋となる教頭会の構築を目指してまいりましょう。